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清水寺「音羽の滝」の歴史とご利益

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音羽の滝は、清水の舞台がある本堂の東側の石段を降りたところにあります。音羽山からの湧水が三筋の筧を通って流れ落ち、連日霊水を頂いてご利益を得る人々で賑わっています。

この滝は清水寺の始まりの地であり、滝の水は身を清める水であり、願いを叶える水でもあります。長い歴史の中、人々の信仰によって支えられてきた音羽の滝の歴史とご利益についてご紹介します。

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清水寺 音羽の滝の始まり

清水寺の起源は今から約1240年前の宝亀9(778)年、夢のお告げを受けた賢心(のちの延鎮)が音羽山に至り、金色の水流を遡って行くとそこで千手観音を念じながら滝行を行っている行叡と出会います。「あなたが来るのを待っていた。後を頼む」と言い残して去って行った行叡を賢心は観音の化身だと悟り、彼が残していった霊木で千手観音を彫って安置したことに始まります。

音羽山の山腹から湧き出し流れ落ちる音羽の滝は心身を清める為の水垢離の行場となり、清らかな水は観音信仰と相まって「黄金水」「延命水」として信仰の対象となっていきました。寺号の「清水寺」もこの清らかな水からきているとされているまさに原点といえる場所です。

音羽の滝の御利益

三筋の滝のご利益、現在は滝に向かって左から「学業成就」「恋愛成就」「延命長寿」と言われています。このご利益については長い歴史の中で様々な説が生まれ、それぞれの時代で信仰されました。

古い時代は菩薩様の「功徳水」、心身を清める「金色水」、長寿の「延命水」とされ、江戸時代は「仏・法・僧の三宝への帰依」「三大煩悩と言われている貧欲・瞋恚(怒りや恨み)・愚痴(真実に対いて無知であること)の浄化」「人間の根本的な三つの行為である、身(行動)・口(言葉)・意(こころ)の浄化」とされました。

また『観音霊場記図会』(1845年出版)に「中は利得、右は智慧、左は慈悲。観音の三体とす」と記載されています。

こんな事を言ってしまうと身も蓋も無いのですが、音羽の滝の大元の湧水点は実はひとつなのです。と言うことは、どの水を飲んでもご利益は同じと言うことになります。でも、長い間人々は一本一本の滝に想いを込めてきたのだから同じではない、かも知れません。答えは御仏のみぞ知るといったところでしょうか。

人が少ない時でしたら選んで飲むのもよいと思いますが、混雑している時は空いている所の水を飲むようにしましょうね。心を込めて祈れば、どの水を飲んでも願いは叶うことでしょう。

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お水の頂き方

まず、お水を頂く前に滝の奥にお祀りされている御本尊の不動明王にお参りしましょう。仏さまの霊水を頂くのですからきちんとお願いをしてからでないと滝の水もただの水になってしまいます。

次に三筋の中から一筋を選んで一口だけいただきます。せっかく来たのだからと欲張ってはいけません。二口飲むと半分、三口飲むと三分の一のご利益しかいただけないと言われています。また、三筋とも飲んだら願い事は反故になってしまうとも。これらは何事も欲張ってはならないという戒めです。

使い終わった柄杓はきちんと清めてから置き場に戻しましょう。柄杓は滅菌されていますが(滅菌装置があります)、抵抗がある方にはお水を受けるお椀が販売されていますのでそれを利用されるとよいでしょう(「清水寺甘露椀」3色、一個300~400円)。

滝の水はご利益のある霊水とはいえ消毒などの処置が行われていない自然のお水です。御利益は受けたいけど生の水はちょっと…という方には次のような方法があります。まず、不動明王にお参りをして願いを決めます。次に滝の水を左手の小指に付けます。後は水が乾くのを待つだけです。但し、乾くのを待つ間、一言も発してはいけません。

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音羽の滝のおいしい水

音羽の滝の水、実はお持ち帰りOKだということをご存知でしたか。先程まで「一口だけ」「欲張ってはいけない」と言っていたのに…。確かに「お願い事」をするときは「一口」なのでしょうが、「おいしい水」として飲む分にはいくら飲んでも大丈夫と言うことなのですね。

音羽山の岩盤から湧き出すこの水は、非常に硬度が低い軟水でミネラルが豊富、不純物が少ない天然の名水です。京都の人々にも愛されており、この水でコーヒーやお茶を淹れると大変おいしいそうですよ。水を汲む際は、参拝客の多い時間は迷惑になりますので早朝にペットボトル持参で行くようにして下さい。この際も不動明王にお参りすることをお忘れなく。

「土用の丑の日に汲んだ霊水は腐らない」という伝説があり、実際常温で数年保管しても問題なく飲めるのだとか。しかし、別のお水には藻が生えたので話を聞くとお参りせずに汲んだものだったそうです。不思議ですがこれがご利益というものなのでしょう。こんなありがたいお水を飲めば体の中から清められていきますね。

とはいえ、いろいろな都合で早朝にお寺に行けないこともあると思います。そんな方には売店で「御祈祷水 音羽霊水」が販売されています(瓶詰め 一本500円)。箱に入っていますのでお土産にもおすすめです。

枯れることのない霊水

音羽の滝は少なくても1240年以上、清水寺創建以前から現在まで一度も枯れたことがないと言われていて、一年中ほぼ一定水量が湧き出し続けています。音羽の滝の前で願を掛けて一口飲んで、持ち帰った水でお茶を楽しんでみてはいかがですか。


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